窓辺にいた無有を手の平に乗せたら、
どこからか、
鬼太郎の目玉オヤジみたいな声がした。
なんだろう?
耳を澄ますと、
とても小さい声で、
でも、はっきりと聞こえた。
「Up!」私の手の平からだ。
無有?
まさかね。。。
ところが、
しばらくすると、また
「Up!」今度ははっきり見た。
声とともに無有の口が動いた瞬間を。
しゃべったっ!?カメが、
言葉を!!
しかも、
なぜか英語!!!恐る恐る窓の景色が見えるように、
無有を手の平に乗せたまま、
腕を少し高く上げてみた。
「Down!」無有が言った。
どうやら高く上げすぎたようだ。
ごめんごめん、
腕を少しだけ下げた。
しかし、なぜ英語?
日本に在来しないリクガメだからか?
G太さんとなぜか母親が連れ立って
リビングにやってきたので、
「無有がしゃべったのよ!
Up、Downって言ったの!」
当然、信じてくれない。
「ホントなんだってばぁ・・・」
無有を見ると、
いつものように固く口をへの字に結んで
知らんぷりしている。
ひょっとして、
私にだけしゃべるのか?
私には心を許してくれているということか?
よしわかったよ。
無有がしゃべったことは誰にも言わないよ。
二人だけのヒミツにしようね。
心なしか、無有が小さくうなずいたような気がした。
しかし、
前々から天才カメだと思ってはいたが、
まさかこれほどまでとは。。。
今はまだUpとDownだけだけど、
そのうち、SlowとかQuickとか、
hungryとかFullとか言い出すかもしれない。
飼育三年半でこの調子なら、
この先50年も共に過ごせば、
簡単な会話ぐらい成立するようになるかもしれない。
こりゃ〜〜〜楽しみだ〜〜〜♪と、
ウキウキにやけていたら、
にやけたままの顔で
目が覚めました。。。(= ̄∇ ̄=) ニィ
エイプリルフールに見た
ウソみたいなホントの夢の話。
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