学生時代、好きな人はラグビー部だった。
ついでに言うと弟もラグビー部だった。
部活の花形といえばテニスやバスケットの時代、
ラグビー部はどちらかといえば、
硬派な悪ガキ?のたまり場で、
認知度も人気度も低ければ、
当然、女子からは見向きもされない
超マイナーな存在だったけれど、
私にとってラグビーは、
まさに甘酸っぱい青春の思い出そのもの。
雨が降る閑散としたグラウンドで、
水たまりに滑り込んで泥まみれになっていた。
傷んで倒れ込んでいる選手に
大きな金色のやかんで水をかけると、
スックと立ち上がるのが不思議だった。
「あれは『魔法の水』って言うんだ」と
笑って教えてくれた。
フェンス越し、ぽつんと練習を眺める私に、
「もう少しで終わるから」と駆け寄って来る
ラグビージャージの彼が
大好きだった。
ラグビーワールドカップ2015、日本代表チームは
南アフリカからの大金星を含む三勝を挙げ、
歴史的快挙を成し遂げた。
元ラガーマンだと思われる年配のおじさんが、
南アフリカを下した時、男泣きに泣いていた。
おじさんじゃなくても、泣けた。
日本ラグビーが日本のみならず
世界のラグビーファンに衝撃と興奮を与え、
フェイスペイントでラグビージャージに身を包んだ
うら若き女性達が、パブリックビューイングを観ながら
黄色い声援を上げる日が来ようとは、
あの頃、誰が想像できただろう。
私も、久しぶりに胸をキュンキュンさせながら
試合に見入った。
三勝挙げてベスト8に進めなかったのは誠に残念だけれど、
夢は四年後まで見続けるとして、今は、
*
Rugby World Cup 2015 より
「感動をありがとう」
そして
「お疲れさまでした」
(あーそれにしてもエディーHCには2019年の日本大会まで
チームを引っ張っていってほしかったな…)
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