映画『チャイナ・シンドローム』を観ました。
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wikipedia チャイナ・シンドローム (映画)1979年に全米公開されたわずか12日後に
スリーマイル島の原子力発電所事故が起きたことで
話題となり大ヒットした映画で、
タイトルにもなっている『チャイナ・シンドローム』とは、
『アメリカの原発で炉心溶融事故(メルトダウン)が発生すると、
格納容器を貫通(メルトスルー)して地中に潜り込んだ放射性物質が、
最終的には地球の裏側の中国にまで到達する』
という意味です。
もちろん実際にそんなことはありえませんが、
ひとたびどこかの国で事故が起きて放射能が漏れ出せば、
それはその場所、その地域、その国の問題だけではすまない
という意味合いにおいては、
もはや日本とって『チャイナ・シンドローム』は
『映画の中だけの話』ではすまされません。
また、東電と政府は事故から2ヶ月以上も経ってからようやく、
福島原発の原子炉1〜3号機が、メルトダウンを通り越して
メルトスルーを起こしている可能性を認めましたが、
映画の中でも、新しい原子炉建設計画を抱える経営者側が、
ずさんな管理体制が招いた重大事故を隠蔽して絶対安全だと言い張ったり、
真実を告発しようとする原発の技術者やジャーナリストに対して、
闇の?圧力がかかったりします。
国民の安全より、既得利権の保守、経済的利益の優先、
これも、今の日本と同じです。
公開当時は、まだ右も左もわからぬ子供?だったため、
この映画を観ることも、興味を持つことすらありませんでしたが、
今回観てみると、原発用語や事象など、3/11以来何度も何度も繰り返し
報道番組やワイドショーで見聞きしたことばかりで、
ややもすると専門的で理解し難い内容が、
まるで予習済みの授業を受けているかのように、
スラスラと頭の中に入って来る自分と日本の現状とを鑑みて、
あらためて、深い悲しみと憤りを感じるとともに、
30年以上前のフィクション映画が、今、現実の出来事になっている
ということ事態、
原子力エネルギーはクリーンでもなければ安全でもない、
そして、原発事業は何ら進歩進展していないという真実を、
この映画が裏付けているように思いました。
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