両前肢がない「悠ちゃん」に人工ヒレ 国内初の試み(毎日jp1/27)昨年夏、サメに襲われて両前足を食いちぎられ、
体中にサメの歯形がついた状態のアカウミガメが、
紀伊水道で漁網にひっかかり捕獲されました。
*日本ウミガメ協議会HPより
治療の甲斐あって一命はとりとめましたが、
遊泳速度が健常なアカウミガメの6割程度しかなく、
海へ返すことが不可能なことから、
この度、このウミガメのための人口ヒレを開発するプロジェクトが
義肢装具会社と共同で始動するそうです。
(詳細→日本ウミガメ協議会)人口ヒレといえば思い浮かぶのは、
沖縄の
美ら海水族館で飼育されているイルカの『
フジ』。
2002年、『フジ』は病気で尾びれの75パーセントを失いました。
命はとりとめたものの、泳げなくなってしまい、
生きる気力さえ無くしてしまったフジを
もう一度、自由に泳がせてやりたいと、
トレーナー、獣医さん、タイヤメーカーが協力して
試行錯誤の末、およそ2年をかけて世界初の人口尾びれを開発しました。
これによって、フジは再び自由に泳ぐ喜びを取り戻したのです。
*人口尾びれをつけたフジ(2006年撮影)
捕獲されたアカウミガメは、
『いつの日かまた悠々と海を泳げるように』との願いをこめて
『悠』と名付けられたそうです。
悠のケガはサメによるものですが、
世界中の海では、船舶に巻き込まれたり、漁網にひっかかって
多くのウミガメが傷つき命を落としています。
運良く保護されても、ヒレに傷を負い自由に泳げなくなったウミガメは、
もう海に帰ることができません。
美ら海水族館で会ったフジ(写真上)は、
人口尾びれをつけて誇らしげにさえ見えました。
今回の人口ヒレプロジェクトが成功して、
悠だけでなく、不慮の事故でヒレを失ったウミガメ達が、
再び悠々と大海原を泳ぐ喜びを取り戻すことができればいいなと思います。
PR